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2010.03.17(水)

ハイチ地震緊急支援活動 9

救世軍万国本営サイトの記事より

ハイチ戦略会議で長期的計画が練られる

(救世軍万国本営サイト、2010年3月17日付)

ロンドンで開かれた国際的な戦略会議においていくつもの提案事項が生まれたが、大地震による現在の緊急的状況が収束して充分な時間を経たところで、救世軍はハイチの再建に重点を置き緊密に関わっていくとの確認がなされた。

会議の参加者は、救世軍カリブ軍国からの代表団、支援および再建プロセスに関わる10個所の救世軍各軍国の代表者たち、そして救世軍アメリカ合衆国総司令部、救世軍ワールドサービス事務局、救世軍万国本営の人員である。

ハイチ戦略会議に参加した代表者たち
ハイチ戦略会議に参加した代表者たち

救世軍の国際的指導者ショー・クリフトン大将はオナル・キャストォ大佐(カリブ軍国司令官)と個人的会見をした後、代表者たちに短い話をした。「危機にあって迅速で円滑な対応・・・愛に満ちた心から出たものです。この危機への早い対応がどれほど大きな効果があったか、わたしたちは見当もつきません−資金援助、現地への人員派遣、食料、医薬品その他必需物資の供給といった対応についてもです。」
クリフトン大将は、ヘレン・クリフトン中将およびリチャード・ゴードン少佐(大将付秘書官)とともに、地震の6週間前にハイチに滞在していたことに触れた。3人が宿泊したホテルは、今は倒壊した状態である。

ハイチの人々についての報道内容に偏りがあったと大将自身が強く感じているということについては、「わたしたちの、ハイチの救世軍人たちは物腰柔らかく立派な人々です。彼らは祈りに満ちた人々であり、心温まる礼拝をなす人々であり、福音に応答する人々であり、楽しく賛美し説教をよく聴く人々です。」と大将は語った。

また、ハイチの支援活動を通じて「神がわたしたちに先立ち、終始見守ってくださいます。何にも優って良いことは、神がハイチの人々と共にあること、そして、救世軍人だと言われることを喜び、また誇りとしている世界各地の人々の自己犠牲的献身によってハイチの人々が祝福されるということです。」と語った。

大将の話に続いて、カリブ救世軍の指導者たちは同軍国の必要とすることを概説する印刷物を配布して語った。同軍国司令官から、実施されつつある物的な再建とともに人間の霊性上の目覚めも起きているとの言葉もあった。彼が言うには、地震以来、ポルトープランス小隊(教会)では300人を越える人々が、イエスに自らの人生を捧げるという最初の決意を示したとのこと。

同司令官に代わってカリブ軍国書記長官のリンゼイ・ロウ大佐補がさらに幅広い報告をし、様々な障害を持つ人々の助けになるということが、注力されるべき重要な分野であると強調した。「障害を持つ人々にとっては、地震のことより以前に、日々の苦労が大変なのです。また、彼らはほとんど教育を受けていません。そして今さらに多くの障害者がいるのです。」

大佐補はまた、現状および中長期におけるもう一つの重要な必要は、就労可能年齢にある現地の人々のための仕事を作って増やすことであると語った。

ショー・クリフトン大将とカリブ軍国の代表者たち

ショー・クリフトン大将とカリブ軍国の代表者たち

 * スティーヴン・ウイリアムソン
 (カリブ軍国、プロジェクト・オフィサー)
 * リンゼイ・ロウ大佐補
 (同軍国書記長官)
 * オナル・キャストォ大佐
 (同軍国司令官)
 * ショー・クリフトン大将
 * ルシアン・ラマルツィニア少佐
 (ハイチ連隊、連隊長)
 * ダニエル・マリイ少佐
 (ハイチ、プロジェクトオフィサー)

ハイチの救世軍においては、緊急段階はあと6か月から9か月続くと見込まれる。この期間、家を失いポルトープランスのサッカー場で窮屈なキャンプ生活をしている20,000人へのケアを救世軍は続ける。ジャクメルとプチ・ゴアーヴで被災した人々への緊急支援も続けられる。

救世軍にとって切迫している課題は、その20,000人を緊急キャンプ地から仮設住宅へ移転させることである。仮設住宅は今年末までに建設されることが望ましい。

現在実施されている緊急支援とともに、5年以上を要する可能性がある数百万ドル規模の地域プロジェクトと建設プロジェクトのために、この会議に参加した各国代表が資金提供を申し出、一か月50万USドルを支出上限とするものになった。寛大な資金供与であるが、必要を満たすためにはその上さらに数百万ドルが求められるのであり、救世軍外の資金提供者との強い連携がその過程において役立つであろう。

ポルトープランスの救世軍はハイチの最も貧しい地域の一つにあって不可欠なサービスを提供しており、会議参加者たちは、救世軍の施設は最大限早急に再建される必要があるとの考えを強く主張した。施設建物のほとんどが深刻な損害を被っており、取り壊しの必要が見込まれている。

ロウ大佐補が言うには、ポルトープランスのほとんど全域が、取り壊されなければならないということになるだろうとのこと。瓦礫を完全に除去するだけでも1年を要すると概算されている。「瓦礫の下にはまだ多くの遺体が埋もれているので、これはかなり気遣いが必要な領域になります。」と彼はつけ加えた。

今後2-3か月の間に、避難民移転作業と長期プロジェクトについての優先順位決定が行われるであろうし、さらなる資金援助の申込みが取り扱われるであろう。緊急支援サービスの間に始まったいくつかのプロジェクトも続行される。

必要な作業を進めるにあたって、会議参加者は3グループに分かれ、緊急段階、地域支援および開発プロジェクト、活動基盤についての全体的考察、をそれぞれの担当領域とした。それぞれのグループは最終的な上申の基礎となる資料を提出した。

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