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ときのこえ
2021.07.01(木)

ときのこえ2021年6月号

希望をもって 西村和江


最近、わたしは携帯電話の中にある膨大な写真を整理していました。数年前の写真を見ると、マスクをせずに大勢で楽しそうに歓談する様子や、家族でいろいろな場所へ出かけた様子がたくさん写っていて、「コロナ前」には当たり前であった日常の生活を懐かしく思い起こすことになりました。

「2020年」、「コロナ」。この単語をわたしたちは決して忘れないでしょう。あまりにも多くのものが奪われ、計画は変更を余儀なくされ、生活が一変してしまいました。

わたしはかつて一緒に働いた看護師時代の仲間や恩師との再会を願っていましたが、それは「コロナ」によって中止されたばかりではなく、彼女たちの働く病院にクラスターが発生したというニュースを見るたびに、医療従事者である友人、知人の安否を祈る日々を過ごすことに変わったのです。医療従事者がこれほど命がけの仕事であると実感したことはありませんでした。どうか、医療の働きに従事する皆様が守られますように、と心からお祈りいたします。

現在、日本の救世軍では、東京都杉並区と清瀬市に二つの病院が運営されています。どちらも、結核が猛威を振るった時代に、郊外の広い土地で外気療養がおこなえるように、と開設された結核療養所が前身となっています。

1910年以降、数十年にわたって、日本の原因疾患別死亡者数の三位以上を占めていた結核は、「不治の病」「亡国病」とまで言われ、長い間恐れられてきました。しかし、救世軍結核療養所の歴史を見ていきますと、そこでは常に礼拝が献げられ、祈りと賛美による意義深い療養の時間が提供されていたことがわかります。病院案内には、「どうぞ希望をもって、元気を出してください。病床は人生のすばらしい転換場であり、働いておられた時には経験したこともなかったほどの豊かな収穫を得られるでしょう」とあり、患者の方々を励ましている様子を見ることができます。

当時の療養所内では、園芸や畜産などの作業療法だけでなく、美術療法などもおこなわれ、作品展が開催されるなど、患者の方同士の豊かな交わりや自助活動も盛んであったことがうかがえます。

杉並療養所の40周年を記念して歌われた「救世軍療養所の歌」の三節には、
「生命あらたに 生くる霊魂あり
 すこやかを得て 立てる友あり
 くしきみ力 仰ぎかしこみ
 みわざいよいよ 励み進まん」
とあります。長期に及ぶ療養生活の中にも、光と恵みが満ち溢れていた光景が目に浮かぶようです。

今、わたしたちは「コロナ」という先の見えない病との戦いに心がふさぎ込んでしまっていないでしょうか。聖書には、「わたしは、あなたたちのために立てた計画をよく心に留めている、と主は言われる。それは平和の計画であって、災いの計画ではない。将来と希望を与えるものである」(エレミヤ書29章11節)と神様からの約束が記されています。

これまでとは全く変わった日常生活の中にも、少しずつ新たな道を見いだして、わたしたちは前に進んできました。この先には、想像もしていなかった神様の恵みと平和が備えられていることでしょう。これからも希望をもって歩んでまいりましょう。

(救世軍士官〔伝道者〕)

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