ときのこえ 2012年4月1日号

THE WAR CRY 第2621号 救世軍公報

復活の新しい力 宇賀神 弘

 毎年春に、世界中のキリスト教会は、イースター(復活祭)をお祝いします。
 「神は、その独り子をお与えになったほどに、世を愛された。独り子を信じる者が一人も滅びないで、永遠の命を得るためである」(ヨハネによる福音書3章16節)とイエスは教えています。
 神は、永遠の滅びがどれほど過酷であるかをご存じです。そのため、神の独り子イエスは、人の滅びの要因である罪より人を救い、永遠の命を得られるよう、身代わりとなって十字架に死に、三日目に復活されました。この復活を祝うのが、イースターです。
 復活したイエスに最初に出会ったのは、マグダラのマリアという女性でした。彼女はかなり裕福でしたが、かつて七つの悪霊に悩まされ(身体的・精神的病を患い)、孤独、不安、絶望に陥り、悲惨な生活をしていました。しかし、イエスによって病を癒いやされ、暗闇から救い出された上に、他の女性たちと共にイエスに仕えるという、人生転換を経験していました。
 ところが、その救い主イエスが、マリアの目の前で十字架にかけられて死に、墓に葬られてしまったのです。しかも、葬られて三日目―週の初めの日の明け方に墓を見に行くと、封印されていたはずの石が取り除かれ、イエスの体はありませんでした。彼女は失意の余りにただ泣くばかりでした。
 私は十二歳の時、母を心臓麻痺で亡くしました。わずか一時間余りの患いで急死してしまったのです。ショックを受け、私は母の遺体にしがみついて号泣しました。土葬された墓の前でも泣き、喪失感、死の前における無力感、いずれ私も地上から消え去るのだという事実に向き合わされました。しかし同時に、そこは人の生き方を考える場所ともなりました。

  さて、マリアが泣き崩れていると、背後で「マリア」という声を聞きました。彼女は、それが主イエスであると気づき、イエスが復活したことを知って、
 「ラボニ」(先生)と答えました。その途端、今までの悲しみは消え、マリアは非常な歓喜に満たされました。そして弟子たちのところに行って、
 「わたしは主を見ました!」と告げたのです。その後、復活のイエスは、弟子たちに十回にわたり現れ、復活の確証をされたのです。

  イエスは罪に勝ち、死に打ち勝ちました。死は終わりではなく、新しい命の出発を意味するものとなりました。イエスの復活は、人間のもつ罪と不幸の暗雲を払い除き、信じる者を死に打ち勝たせる、救いの保証となりました。
 このイエスと出会い、イエスを罪からの救い主と信じるなら、だれでもマリアのように変革され、生活に深みをもち、喜びと平安と希望のある歩みへと変えられます。また、新しい命、すなわち、永遠の命にあずかる保証を得ることができるのです。
 イエスは、
 「わたしは復活であり、命である。わたしを信じる者は、死んでも生きる。」(ヨハネによる福音書11章25節)
 「わたしは世の終わりまで、いつもあなたがたと共にいる」(マタイによる福音書28章20節)と約束されました。イエスは、今も生きて働き、信じる者を救い、新しい命と活力を与える救い主です。
 イエスの復活した日曜日は、礼拝の日です。一人でも多くの人が神を礼拝し、イエスと共に歩み、深みのある生活ができるよう、祈ります。

(救世軍士官〔伝道者〕)

ときのこえ2012年2月号表紙
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